NVIDIAから3DCG、CADや映像編集などのプロ向けアプリケーションに最適化された新型プロフェッショナルグラフィックスカードミドルレンジモデルNVIDIA Quadro K2200 4GB のでレポートです。
レビューワークステーションを最新のレノボThinkStation P300 Towerに更新しました。
旧モデルNVIDIA Quadro K2000 2GBより、CUDAコアプロセッサ数(384コアから640コア)とメモリ容量(2GBから4GB)がそれぞれ倍になりパフォーマンスも40%ほどアップしました。 
ミドルレンジ製品ですが、シングルスロット対応で、補助電源なしで動作します。
■
性能まとめと購入方法

↓1スロットATX規格と、最大消費電力68Wにより補助電源なしで動作します。(PCI Express 2.0 x16 インターフェース対応)
※最少電源容量400W以上で推奨電源容量は450W以上になります。

↓ディスプレイコネクタ 左はDualLink DVI-I × 1 右はDisplayPort (1.2 対応) ×2
3画面同時出力とディスプレイのデイジーチェーン接続にて1ボードから最大4画面の出力に対応します。
最大解像度 DisplayPort利用4K(3840 × 2160) / DP-DVI変換利用1920×1200
※4画面出力を行う場合はDP 1.2 マルチストリーム機能によるデイジーチェーン接続、もしくはDisplayPort HUBが必要となります。

↓外形寸法 幅203mm 高さ111mm 厚さ15.5mm 1スロット ATX 規格準拠 (マウントブラケットのサイズ含まず)

↓段ボールの簡易箱

↓添付品一式(本体、CD-ROMドライバーソフト、マニュアル)
※DP-DVI変換ケーブル、DVI-VGA変換アダプターは付属しません。

↓保証書

↓レビュー動作ワークステーション レノボThinkStation P300 Tower
OS:Windows 7 Professional SP1 64bit (Windows 8.1 Pro 64bit ダウングレード権行使)
プロセッサー:インテル Xeon プロセッサー E3-1271 v3 (最大4.00GHz)4コア、8スレッド。
グラフィックス:NVIDIA Quadro K2200 (4GB)& NVIDIA Quadro K620(2GB)
メモリー:ECC対応8GB ECC PC3 1600MHz UDIMM×2 計16GB
ストレージ:2TB SSHD×2 4TB ストライピング(RAID 0) USB3.0 外付けHDD2TB 自作カスタマイズmSATA 3 M.2 128GB SSD
光学ドライブ:スリムスーパーマルチドライブ
電源:450W

↓写PCIeスロット2基にNVIDIA Quadro K620 2GBとNVIDIA Quadro K2200 4GBを最大2基搭載可能。
画面トップ↑ 
↓
◆ハードウェアベンチマーク。

先にレビューした新型エントリークラスの
Quadro K620 2GBとの比較をしました。
NVIDIA Quadro K620 2GBのスコア
7.4。
※このベンチマークのみパソコンは旧モデルHPZ400になりますがスコアは同じです。

↓ミドルレンジ
NVIDIA Quadro K2200 4GBのスコア
7.6と0.2ポイントアップ。
◆アドビ製品デザイン、画像、動画、編集ベンチマーク◆ 
↓一眼レフカメラニコンD7100での高解像度JPGデータ(1コマ68M)124コマを
56秒でフォトショップ2015年CC版に取り込めました。

同じく新機能のぼかしギャラリー / スピンぼかしによるタイヤ部分の回転表示。

↓スピンぼかし前の3D元画像。

↓スピンぼかしによりタイヤ部分が回転したイメージに表示される。
Quadro K2200のGPUパワーによりフィルター効果が適用された。

↓OpenGLベンチマークソフトSPECviewpertでの3D表示画面。

細部にわたってきれいに表示された。

↓アドビ映像編集ソフトPremiere Pro CC版でのエンコード作業。

◆450Mの動画データを、H264方式で
Quadro K2200のエンコード時間54秒。(
2TB SSHD×2 4TB ストライピングRAID 0(フレームレート29.97) ◆450Mの動画データを、H264方式で
Quadro K620のエンコード時間1分3秒。(
2TB SSHD×2 4TB ストライピングRAID 0)
(フレームレート29.97) エンコード作業に関しては、グラフィックスの性能差が大きく反映されました。

↓アドビIllustrator CC 2014年リリース版
最新版がリリースされた、Adobe Creative Cloud 2014年版以降の世界的なデザインソフトIllustrator CCで、指定されたGPUの利用によりプレビュー時の高速化が可能になりました。

↓Illustrator CC版での環境設定画面。NVIDIA Quadro K2200 が選択されています。

↓約350Mのtif画像データを3200×5242に拡大して広大なワークスペースにリンク配置。
上記の様に非常に重いデータも指定されたGPU(NVIDIA Quadro K2200)を利用する事で、プレビュー時の拡大、縮小もマウスを左右に動かすだけでスムースに動作しました。※ Quadro K620より更に高速に反応。

↓Quadro K620とQuadro K2200の主な製品仕様の違い。
製品名 | Quadro K620 | Quadro K2200 |
CUDAコア プロセッサ数 | 388コア | 640コア |
メモリ | 2GB DDR3 SDRAM | 4GB GDDR5 SDRAM |
メモリインターフェース | 128bit | 128bit |
バス | PCI Express 2.0 x16 インターフェース | PCI Express 2.0 x16 インターフェース |
対応API | OpenGL 4.4~2.1 DirectX 11(Shader Model 5.0) DirectX 10.1~8.1 NVIDIA CUDA DirectCompute OpenCL API | OpenGL 4.4~2.1 DirectX 11(Shader Model 5.0) DirectX 10.1~8.1 NVIDIA CUDA DirectCompute OpenCL API |
最大消費電力 | 45W | 68W |
ディスプレイコネクタ | DualLink DVI-I × 1 DisplayPort (1.2 対応) ×1 | DualLink DVI-I × 1 DisplayPort (1.2 対応) ×2 |
出力画面数 | 最大4画面 *4画面出力を行う場合はDP 1.2 マルチストリーム機能によるデイジーチェーン接続、もしくはDisplayPort HUBが必要となります。 | 最大4画面 *4画面出力を行う場合はDP 1.2 マルチストリーム機能によるデイジーチェーン接続、もしくはDisplayPort HUBが必要となります。 |
最大解像度 | DisplayPort 3840 × 2160 DP-DVI変換 1920 × 1200 | DisplayPort 3840 × 2160 DP-DVI変換 1920 × 1200 |
サポート機能 | NVIDIA FXAA / TXAA アンチ エイリアシング NVIDIA Quadro Mosaic テクノロジー NVIDIA Maximus テクノロジー NVIDIA High Definition Audio 機能 NVIDIA 3D Vision / 3D Vision Pro(オプション) HDMI 1.4aサポート | NVIDIA FXAA / TXAA アンチ エイリアシング NVIDIA Quadro Mosaic テクノロジー NVIDIA Maximus テクノロジー NVIDIA High Definition Audio 機能 NVIDIA 3D Vision / 3D Vision Pro(オプション) HDMI 1.4aサポート |
サポートアプリケーションベンダー | Autodesk, Adobe, AVEVA, AVID, Dassault, ANSYS FLUENT, Landmark, Lattice, PTC, RTT, Schlumberger, Siemens, UGS, Vizrt, 他120以上のアプリケーションベンダーの認証を取得 | Autodesk, Adobe, AVEVA, AVID, Dassault, ANSYS FLUENT, Landmark, Lattice, PTC, RTT, Schlumberger, Siemens, UGS, Vizrt, 他120以上のアプリケーションベンダーの認証を取得 |
動作CPU | Intel Xeon / Core i シリーズ もしくはAMD Phenom / Opteron 以上の CPUを搭載した DOS/V PC及びワークステーション | Intel Xeon / Core i シリーズ もしくはAMD Phenom / Opteron 以上の CPUを搭載した DOS/V PC及びワークステーション |
NVIDIA Quadro K2200 4GBの性能まとめ
NVIDIA Quadro K2200 4GBは、3DCG及び3DCADを専門としたクリエイティブユーザーに最適なミドルレンジクラスの製品です。シングルスロットの柔軟性の高いフォームファクタで、補助電源無しで動作。
更に、DisplayPort 1.2 に対応ににより、4Kモニターを用いた 10bit出力が可能。
レノボ製品は自社ワークステーション用にアップグレード製品として発売ですが、他社メーカーのPCでも問題なく動作します。私自身も旧モデルQuadro K600、新型K620、レビュー製品K2200をHP製ワークステーションに搭載して問題なく動作しています。
NVIDIA Quadroシリーズは、一般向けNVIDIA GeForce シリーズと違い、統一した規格で生産されていますので、異なるメーカーから販売されていても安心して使うことができます。
アドビIllustrator CC 2014年リリース版がリリースされ、Adobe Creative Cloud 2014年版の世界的なデザインソフトIllustrator CCで、指定されたGPUの利用によりプレビュー時の高速化が可能になりました。
NVIDIA GPUでILLUSTRATOR CC を加速化する。
Adobe Illustrator CC は、OpenGLの拡張機能として実装するもので....... 続きはNVIDIAのサイトで
↓Illustrator CC版でのGPUパフォーマンスの対応ビデオカード一覧。
※最新の対応ビデオカードドライバーが必要になります。

今までのIllustrator CS6、CC版ではプレビュー時にCPUのパワーだけで行っていたプレビュー機能が、2014年版リリースからは指定されたGPUにより高速でスムースなプレビューが行えるようになりました。この機能はフォトショップ CC2014年版でも同様なプレビュー機能が利用できます。
エントリーモデルQuadro K620よりQuadro K2200は、更に高速で大判インクジェット出力などに使用する、広大なデータ量の配置画像をIllustratorに取り込みデザインレイアウト時にもこのGPUパワーが発揮できスムースにプレビューが行えました。
新しいNVIDIA Quadro K2200はCUDAコア プロセッサ数が倍の640コアに増え、更にメモリも高速GDDR5 SDRAM仕様の4GBにグレードアップしました。
K620とK2200の比較でも、高解像度JPGデータ(1コマ68M)124コマを56秒でフォトショップに取込め、K620の1分3秒より7秒早く取り込めました。メモリ4GBの効果が表れています。
新たにGeForceシリーズで採用のNVIDIA GPU Boost機能を搭載していますので、GPUの作業負荷を自動的にモニターし、可能な場合は積極的にGPUのクロック速度を加速させます。
アドビ映像編集ソフトPremiere Pro CC版でのエンコード作業では、440Mの動画データを、H264方式でのエンコード時間54秒(フレームレート29.97)。K620が1分3秒ですので約9秒上回りました。
NVIDIA のGPUで加速化した ADOBE PREMIERE PRO CCの新機能
NVIDIA GPUで強化したリアルタイムの RED カメラメディアの 4K 再生で.......続きはNVIDIAのサイトで
アドビ画像編集ソフトPhotoshop CCでの新機能、ぼかしギャラリー/スピンぼかしによるタイヤ部分の回転表示。
Quadro K2200によりフィルター効果が効果的に適用された。
PHOTOSHOP CCでの最新の GPUによる加速化
なめらかで直感的なデザインを生み出すために、NVIDIA GPUに向けた革新的なMercury Graphics Engine を活用.....続きは
NVIDIAのサイトで
NVIDIA Quadro K2200は、プロフェッショナル用グラフィックスの中ではミドルレンジレベルのGPUで、旧モデルQuadro K2000より機能を大幅に強化、今回紹介したアドビ製品(Illustrator、Photoshop、、Premiere Pro)での使用はもとより、3DCGデザインやCAD制作に特化した次世代のプロフェッショナル向けグラフィックスボードです。
又、設定可能なPCレベルはワークステーションから、一般的なデスクトップPCまで幅広く対応でき、シングルスロット対応と補助電源なしで動作可能です。
価格はエントリーレベルのK620より3倍近い6万円台の価格になりますが、レノボの周辺機器専用クーポン(週末と平日夜間対応)利用で40%の大幅割引で購入できます。
単体ボードの購入はこちらから
NVIDIA Quadro K2200 グラフィックスカード
お得なクーポン情報はこちらから
Web広告限定ストア
画面トップ↑
- 関連記事
-